初正月とは、誕生した赤ちゃんが無事に新年を迎えることをお祝いする伝統的な行事です。
初誕生を迎えた女の子には羽子板を、男の子には破魔弓を飾る風習があり、それぞれに厄除けや無病息災の願いが込められています。
なぜ羽子板や破魔弓を贈るのか?いつからいつまで飾るのか?誰が買うのか?
初正月を迎えるパパやママたちは初めてのお正月は何をするのか疑問も多いのではないでしょうか?
この記事では、初正月の基本的な祝い方から、羽子板や破魔弓の意味、飾る期間や誰が贈るのかまで、初正月に関する知識を詳しく紹介します。
家族で迎える特別な行事を、より深く理解して楽しく過ごしましょう。
▼その他満1歳までの赤ちゃんのお祝い行事について▼
初正月のお祝いは何をするの?
初正月のお祝いは何をするのでしょう。
そもそも初正月ってどんな意味があるのかお答えしますね。
初正月とは、赤ちゃんが数え年で初めて迎えるお正月のことです。
昔は、正月を迎えるごとに年齢を「ひとつ年を取る」という数え年で数えていました。
数え年では、赤ちゃんが生まれてから正月までが1歳と数えるので、最初のお正月は、実際には「2歳のお祝い」にあたる特別な日となります。
古くは、赤ちゃんの生存率が低かった時代において、無事にお正月を迎えることができたという意味で、初正月は特別な節目とされていました。
羽子板と破魔弓の飾り付け
初正月の際には、女の子には羽子板を、男の子には破魔弓を飾るのが一般的です。
これらの縁起物には、赤ちゃんを悪いものから守り、健やかに育つようにとのお守りの意味が込められています。
羽子板や破魔弓は、これから無事に元気で育つよう、赤ちゃんの無病息災をを願う大切なアイテムです。これらを飾りながら赤ちゃんの成長を祈り、家族そろって初正月をお祝いします。
神社への初詣とお祝いの過ごし方
お正月といえば、家族での初詣も重要な行事です。赤ちゃんを神社に連れて行き、新しい一年を無事に過ごせるように祈るのも良いでしょう。
混雑を避けるため、近くの氏神様への参拝をおすすめします。初詣は、赤ちゃんの健康を願うだけでなく、家族の絆を深める機会にもなります。
お祝いの方法とお返しのマナー
初正月は家族のお祝いであるため、もしお祝いをいただいた場合でも、通常はお返しの必要はありません。
代わりに、お正月に親戚や知人を招いて一緒にお祝いの食事を楽しむのが一般的です。お正月ならではの料理をふるまい、皆で赤ちゃんの初めてのお正月を祝うのは、家族にとっても素晴らしいひとときとなるでしょう。
女の子の初正月のお祝いに羽子板を飾る
「女の子の初正月のお祝いに羽子板を飾る」という習慣は、日本の伝統行事として長く受け継がれています。
羽子板は、単なる遊び道具ではなく、女の子を守る魔除けの意味を持つ重要な縁起物です。
特に、羽根つきは「災いを羽根で跳ねのける」という厄除けの象徴で、江戸時代から女の子の健やかな成長を願ってお正月に行われていました。
この羽根つきに使用される羽子板が、やがて女の子の初正月のお祝いで飾られるようになり、無病息災と健康を願うための贈り物となりました。
羽子板は、初正月にふさわしい祝い飾りとして、華やかな装飾が施されたものが多く、家族や親戚が女の子の成長を祝う場に彩りを添えます。
初正月には、祝い膳を囲んで親戚と共に楽しいひとときを過ごすことが一般的ですが、その場を華やかに演出する羽子板の存在は、女の子の未来を明るく照らす大切なものとして大切にされています。
男の子の初正月のお祝いに破魔弓を飾る
男の子の初正月には、破魔弓を飾ってお祝いをします。
これは、日本の伝統行事の一環として、男の子を守る魔除けや厄除けの意味を持つ重要な縁起物です。
特に、破魔弓は「魔を射る」という意味を持ち、男の子が健やかに成長し、無病息災で過ごせるようにとの願いが込められています。
江戸時代には、武家で男の子が誕生した際、立派な武士になるようにと破魔弓が贈られる習わしがありました。
破魔弓は単なる飾りではなく、男の子の人生の節目を祝うための大切なお守りでもあります。
初正月には、家族で集まり、お正月ならではの祝い膳を囲みながら、破魔弓を飾り、新年を迎える準備をします。破魔弓は、男の子の成長を願い、家族全員がその未来を見守る象徴として大切にされています。
初正月の羽子板と破魔弓は誰が買うの?
羽子板と破魔弓は誰が買って贈るものなのか気になりますね?
羽子板と破魔弓は、一般的に祖父母や親戚、仲人、知人、友人が贈り物として贈るものとされています。
特に、母方の祖父母が贈ることが多いですが、地域やしきたりによって異なるため、父方の祖父母や他の親戚から贈られることもあります。
これは明確に「誰が贈るべきか」と定められたものではなく、贈る側の気持ちが大切にされる伝統的な風習です。
親戚や親しい友人に赤ちゃんが生まれたときにお祝いとして贈って、いくつか重なっても喜ばれるものなのです。
ですから、複数の方から贈りたいと言われて「いくつもいらない」などと断らず、ありがたく受け取ってください。
羽子板と破魔弓は子供一人ひとりに贈るもの、というのが基本です。上の子に贈ったら次の子にも同じように贈ります。
羽子板と破魔弓だけでなく、ほかにも男の子には凧や天神人形、女の子には羽子板に代わるものには、手毬などがお祝いに相応しいものです。親戚同士で重ならないように決めておくのもいいですね。
羽子板と破魔弓はいつからいつまで飾るの?
羽子板と破魔弓は毎年12月13日から1月15日まで飾ります。
地方によって違いがありますが、正月事始めころから飾るのが一般的です。子どものお守りとして一年中飾る場合もありますし、ひな祭りや端午の節句に脇飾りとして飾る家庭も多くみられます。
羽子板と破魔弓は、初正月の正月飾りとして、赤ちゃんの健やかな成長を願って飾られる大切な縁起物です。
具体的にいつからいつまで飾るべきなのでしょうか?
一般的には、年末の大掃除が終わったタイミングで飾り始めるのが良いとされています。
12月下旬頃、正月を迎える準備が整う時期に飾り始め、赤ちゃんが新しい年を無事に迎えられるように祈ります。
飾る期間については地域の風習や家族の慣習によっても異なりますが、標準的には松の内と呼ばれる正月の期間、すなわち元旦から1月7日頃までが基本です。
特に、三が日の間は、家族で集まってお祝いすることも多いため、家の中を彩る脇飾りとしても重要な役割を果たします。
この期間、羽子板や破魔弓は厄除けや魔除けの意味を持つため、赤ちゃんを守る大切な象徴として飾られます。
その後、1月15日の小正月を目安に片付けを行うのが一般的です。
小正月は、正月行事の一区切りをつける日で、羽子板や破魔弓を片付けるタイミングとして適しています。
片付ける際には、家族で感謝の気持ちを込めた簡単な儀式を行うこともあります。飾りを丁寧に扱い、無事に役目を果たしたことに感謝してしまうことで、より一層の厄除け効果が期待されます。
なお、羽子板や破魔弓は、初正月だけでなく、節句やお祝いの際にも飾ることができ、長く愛用することで赤ちゃんの成長を見守る存在となります。
家族の絆を深めるアイテムとして、これらの飾り物を大切にすることが大事です。
さいごに
初正月は、赤ちゃんの無事な成長を願う大切な行事です。
男の子には破魔弓、女の子には羽子板を飾り、家族や親戚と共にお祝いすることで、赤ちゃんの健康と幸運を祈ります。
飾る期間や贈り物の選び方についても、地域の風習やしきたりを大切にしつつ、家族の絆を深めるひとときを過ごしてください。