赤ちゃんが生まれると、家族にとってうれしい節目が次々と訪れます。生後7日頃のお七夜から、お宮参り、お食い初め、初正月、初節句、そして満1歳を迎える初誕生まで、昔から大切にされてきたお祝いがたくさんあります。
それぞれの行事には、赤ちゃんが元気に育ってほしい、食べ物に困らず幸せに暮らしてほしいという、家族の願いが込められています。
今回は、赤ちゃんが生まれてから1歳までに迎える代表的なお祝いについて、その意味や昔からの風習、現在の祝い方をまとめました。これからお祝いを迎える方はもちろん、昔から続く行事の由来を知りたい方も、ぜひ参考にしてください。
赤ちゃんのお祝いにはどんな行事がある?
赤ちゃんが生まれると、成長の節目ごとにさまざまなお祝いがあります。生後7日頃に行う「お七夜」から、お宮参り、お食い初め、初正月、初節句、そして満1歳を迎える「初誕生」まで、それぞれに赤ちゃんの健やかな成長を願う意味が込められています。
昔は今よりも子どもが無事に成長することが当たり前ではなかったため、節目ごとに家族や親族が集まり、赤ちゃんの成長を喜びながらこれからの健康を願ってきました。地域によって時期や祝い方に違いがあるのも、こうした風習の面白いところです。
現在では、昔ながらの作法をすべてそのまま行う必要はありません。家族の予定に合わせて日にちを調整したり、自宅で食事を楽しんだり、写真を撮って記念に残したりと、それぞれの家庭に合った方法でお祝いすることも増えています。
ここからは、赤ちゃんが迎える代表的なお祝いを順番にご紹介します。それぞれの行事にどんな意味があり、どのようにお祝いするのかを知っておくと、家族で迎える節目の日がより楽しみになります。
お七夜

お七夜は、赤ちゃんが生まれてから7日目頃に、健やかな成長を願って行う昔ながらのお祝いです。
昔はお七夜に命名式を行い、赤ちゃんの名前を親族に披露する習わしがありました。家族や親戚が集まって祝い膳を囲み、名前を書いた命名書を神棚や床の間などに飾ってお祝いしたといわれています。
名前は名付け親に依頼することも多かったようですが、現在では両親が相談して決める家庭が一般的です。命名書も昔のように神棚や床の間に飾るだけでなく、家族が見やすい場所に飾ったり、写真に残したりと、家庭に合わせて楽しめます。
お七夜は生後7日頃という時期から、母子が退院する頃と重なることもあります。現在では母子の体調を優先し、退院後に家族だけでお祝いするなど、無理のない日を選んで行う家庭も増えています。
お七夜の祝い方や命名書について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。
▶ お七夜はいつ?祝い方や命名書の書き方、昔から伝わる風習をご紹介!
お宮参り

お宮参りは、赤ちゃんが初めて氏神様にお参りする昔ながらの行事です。無事に生まれたことを神様に報告し、これからも元気に成長してくれるよう願います。
お参りする時期は、男の子と女の子で異なるとされる地域もありますが、地域によっても風習が違い、必ずこの日に行うという決まりがあるわけではありません。生後1か月頃を目安に、赤ちゃんとお母さんの体調や天候などを考えて、無理のない時期にお参りするとよいでしょう。
昔は、母方の実家から贈られた祝い着を赤ちゃんに掛け、父方の祖母が抱いて両親が付き添う形が一般的でした。現在では、赤ちゃんを抱く人も母親や母方の祖母などさまざまで、家族の都合に合わせて行う家庭が増えています。服装も伝統的な祝い着だけでなく、白いベビードレスにケープを掛けるなど、赤ちゃんの体調や季節に合わせて選ばれています。
お宮参りは神社へ参拝するだけでもよく、希望する場合にはご祈祷を受けることもできます。ご祈祷をお願いするときは、神社に初穂料を納めるのが一般的です。
昔からのしきたりを大切にしながらも、現在では家族みんなが無理なく参加できる形でお祝いすることが多くなっています。
▶ お宮参りは何をする?時期・服装・持ち物・当日の流れをわかりやすく解説
▶ 神社のお参りの方法は?正しい参拝の手順や願い事・お賽銭の作法を解説
お食い初め

お食い初めは、生後100日頃に赤ちゃんの健やかな成長を願って行う、昔ながらのお祝いです。「一生食べ物に困らないように」という願いを込めて祝い膳を用意し、赤ちゃんに食べさせる真似をします。
生後100日頃は、歯が生え始める時期でもあります。ここまで無事に育ってくれたことを喜び、これからも丈夫に成長してくれるよう願う節目のお祝いとして受け継がれてきました。
お祝いでは、赤ちゃん用の食器に祝い膳を用意し、年長者などが赤ちゃんを膝に抱いて、箸で料理を口元へ運んで食べさせる真似をします。また、歯が丈夫になるよう願う「歯固め」の儀式では、歯固めの石を使うこともあります。
地域や家庭によって祝い方には違いがありますが、現在では家族の都合や赤ちゃんの様子に合わせて、無理のない形でお祝いする家庭も増えています。
▶ お食い初めはいつ?百日祝いの準備や祝い膳、儀式のやり方をご紹介!
初節句

初節句は、赤ちゃんが生まれて初めて迎える節句のお祝いです。女の子は3月3日の桃の節句、男の子は5月5日の端午の節句に、節句人形を飾って健やかな成長を願います。
女の子にはひな人形、男の子には鎧兜などを飾ります。これらには、子どもの身を守り、厄を払って健やかに育ってほしいという願いが込められています。
桃の節句にはひなあられやちらし寿司、端午の節句にはちまきや柏餅など、季節の行事食を楽しむのも初節句の楽しみのひとつです。端午の節句には、邪気を払うとされる菖蒲を使った菖蒲湯に入る風習もあります。
昔ながらの風習を取り入れながらも、飾りや料理を無理のない範囲で用意し、家族みんなで赤ちゃんの成長をお祝いするとよいでしょう。
▶ 初節句の祝い方は?男の子・女の子で何をする?初めてでも分かる基本ガイド
初正月

赤ちゃんが初めて迎えるお正月は、昔から特別な意味を持つお祝いの機会でした。赤ちゃんが災いを跳ね除け、健やかに育ってくれるよう願いを込めて、男の子には破魔弓、女の子には羽子板を贈る風習があります。
破魔弓や羽子板は、一般的には母方の実家から贈る習わしがありますが、お守りのような意味合いもあるため、親しい人から贈られることもあります。
昔のお正月には、女の子たちが羽根つきをして遊ぶ姿がよく見られました。羽根つきにも、子どもが病気にならず元気に育つように願う、おまじないのような意味があったといわれています。
贈られた羽子板や破魔弓は、初正月だけでなく、その後もお正月の飾りとして楽しむことができます。毎年飾りながら、子どもの成長を見守っていくのもいいですね。
▶ 初正月は何をする?羽子板や破魔弓の意味と飾り方をわかりやすくご紹介!
初誕生

初誕生は、赤ちゃんが満1歳を迎えたことを祝う、特別な誕生日のお祝いです。昔は1歳まで無事に育つことも大きな節目とされ、古くからお餅をついて盛大にお祝いする風習がありました。
代表的なのが「一升餅」のお祝いです。「一升」と「一生」を掛けて、一生食べ物に困らず、健康に過ごせるようにという願いが込められています。地方によって祝い方には違いがありますが、餅を背負わせたり、餅を踏ませたりする風習があります。
また、子どもの将来を占う「選び取り」という儀式もあります。そろばんや筆、定規など意味を持つ品物を子どもの前に並べ、どれを選ぶかによって将来どんな人になるのかを占います。現在では、スポーツや音楽など、現代の職業にちなんだ品物を加えて楽しむ家庭もあります。
一升餅や選び取りのほかにも、家族で食事会を開いたり、写真や手形などで成長の記念を残したりと、初めての誕生日を家族みんなで楽しむことができます。
▶ 初誕生祝いは何する?一升餅の行事とは?伝統的な満1歳の祝い方をご紹介!
さいごに
赤ちゃんが生まれてから1歳を迎えるまでには、お七夜やお宮参り、お食い初め、初正月、初節句、初誕生など、さまざまなお祝いがあります。
それぞれの行事には昔から伝わる由来や作法がありますが、地域によって違いがあったり、時代とともに祝い方が変わったりもしています。昔ながらの形を大切にするのもいいですし、家族の予定や赤ちゃんの体調に合わせて無理のない方法でお祝いするのも素敵なことだと思います。
大切なのは、ひとつひとつの節目に「元気に育ってほしい」「これからも幸せに過ごしてほしい」という家族の願いを込めること。写真を撮ったり、みんなで食事を楽しんだりしながら、そのときにしか残せない思い出を作っていきたいですね。
昔から受け継がれてきた赤ちゃんのお祝いを知ると、何気なく行っていた風習にも、家族を思うたくさんの願いが込められていることに気づきます。
形式にとらわれすぎず、その家庭らしいお祝いの時間を楽しみながら、赤ちゃんの成長を一つひとつ喜んでいけたら素敵ですね。
関連記事







