伝統的なひな人形は七段飾りです。お店で飾られているのを見ると堂々としてて煌びやかで欲しい~と思ってしまいます(^^)
最近はコンパクトに飾れる男女一対の親王飾りや、三段飾りの雛人形を選ぶ家庭も多いとはいっても、風格のある七段飾りは女の子の永遠のあこがれではないでしょうか。
でも、飾りつけとなると7段飾りは小物の数も多くて収納された箱から出すのも大変だし、飾るのはもっと大変!
説明書?とっくに失くした(>_<)あなた、大丈夫ですよ。今回は「雛人形の飾り方!七段飾りの内裏びなは左右どっちに並べる、片付けはどうする?」をお伝えします!
関西雛人形の飾り方は左右が逆?
雛人形の飾り方は関東や関西(京都)など地方によって違いがあります。
関東では最上段の内裏雛(親王)は、ひな壇に向かって右が女びな、左が男びなですが、京都では逆になります。上の写真が関西雛人形です。
日本では古くは位が高い人は左側に並ぶというしきたりだったので、昔は内裏雛も現在の並びとは逆の「ひな壇に向かって右が男びな、左が女びな」でした。
ところが明治維新以降には西洋風の「位が高い人は右側」という考えが浸透していき、関東では現在の「ひな壇に向かって右が女びな、左が男びな」に変更した経緯があるんです。
これね、文字にしてしまうとごっちゃになってしまうんですが、内裏雛にとっての並びは右側に男びな、左側に女びなです。
関西では昔の伝統のままの並び方のため、関東とは飾り方が左右が逆になっています。
標準的な雛人形の飾り方について
お祝い事には奇数がよいとされていますよね。雛段飾りの基本形は七段飾りですが他にも三段、五段と奇数になっています。
ガラスケースに飾られたお内裏びな一式タイプのものもありますが、雛人形や雛道具は格式と序列に従って並べていきます。
雛段飾りは、もともとは平安貴族の婚礼の様子を表しているものなんですね。
当時は婚礼は夜に行われていたので、屏風の前に新郎新婦である内裏びなの一対と両側に灯りをともしたぼんぼりを飾ります。
そしてお世話をする三人官女や宴を盛り上げる五人囃子(ごにんばやし)、護衛の随身(ずいしん)など平安時代の雰囲気たっぷりな人たちや嫁入り道具がそろったものを飾ります。
一般的にはこれらを一揃いとして飾るのが標準的な飾り方となります。
雛人形七段飾りの飾り方
段飾りには三段飾り、五段飾り、七段飾りがありますが雛人形の並べ方の基本は同じです。
説明書を見ながら飾っていきます。どの箱に何が入っていたかわからなくなってしまうと片付けるときに迷ってしまいます。出すときにメモしたり写真を撮っておくことをおススメしますよ。
雛人形は上から並べる
飾るときは上から順に飾り付けていき、一段目は奥の屏風から手前の順番に飾っていくと手際よく飾れます。
和服を着ていた時代では飾りつけの途中に袖が道具に触れて下段に落とす心配もありました。そこでもし飾りつけてる際に誤って落としても下段の人形や道具が傷つかないように、飾るときは上の段から並べます。
出来上がったらひな人形の飾り方が左右対称にバランスよく並んでいるか確認して全体の写真と段ごとの写真をとっておくと翌年からスムーズに飾れます。
一段目
内裏雛を飾ります。一般的には関東の並べ方が多く、向かって右側に女びな、左側に男びなを飾ります。京都では逆です。左右にはぼんぼりを飾り、後ろには屏風、中央に三方を飾ります。
二段目
三人官女を飾ります。三人官女は宮廷の女官です。両端は立っていて、真ん中は座っています。右は長柄銚子(ながえのちょうし)、左は加銚子(くわえのちょうし)を持っています。これらは白酒をつぐ道具です。中央は杯を乗せる三方を持っています。人形の間には丸いお餅が置かれる高槻を飾ります。
三段目
五人囃子(ごにんばやし)を飾ります。向かって右から、謡(うたい)、笛、小鼓、大鼓、大鼓と並びます。
四段目
随身(ずいしん)を飾ります。向かって右が老人の左大臣、左が若者の右大臣。間には菱餅を飾ります。
五段目
三人の仕丁(しちょう)を飾ります。向かって右に笑った顔、中央に泣いた顔、左に泣いた顔。それぞれ立傘(たちがさ)、沓台(くつだい)、台笠(だいがさ)を持っています。京風では持ち物が違ってそれぞれ熊手、ちりとり、ほうきを持っています。両端には花飾りを置きます。内裏様からみた位置の右近の橘、左近の桜を飾ります。
六段目
道具類を飾ります。茶道具、火鉢、裁縫箱、鏡台、長持、たんすなど
七段目
道具類を飾ります。向かって右から牛車、重箱、籠と並べます。
雛人形を飾る場所
雛人形はどこに飾ればいいのでしょう。ひな人形を飾る場所には決まりはありませんが床の間やリビングに飾られることが多いでしょうか。
せっかく雛人形を飾ってお祝いするのですからいつも家族が見ていられる場所に置きたいですね。七段飾りだと飾るスペースが必要になってくるため設置場所も限られてきますが、省スペースタイプの雛飾りであればサイドボードやピアノの上に飾ることもできます。
その際には赤い布地(結納品の下に敷く赤い毛せんなど)を敷いて雛飾りを並べれば、雛人形もとても引き立ってお祝いの場にも相応しくなりますね。
ただ注意しておきたいのは、設置する場所が湿気が多い場所は避けることです。雛人形は早めに飾るとなれば1か月ほどは設置されるものなので、飾る場所が湿気が多いとカビの原因にもなってしまいます。
そして直射日光が当たるのも変色する恐れが出てくるので注意しなくてはいけないです。寒い季節ですから暖房を調節したり加湿器の場所を移動したりと工夫してみてくださいね。
ひな人形の片付け方
雛人形の飾り付は、節分が終わった一週間後くらいから、少し余裕をもって早めに行いたいものですね。
片付けは「早くしまわないと婚期が遅れる」という言い伝えもあるように、3月3日の翌日かなるべく早く片付けましょう。
ひな人形の片付け方ですが、カビ予防のため、天気がよく乾燥した日を選ぶのがベストです。3月3日の翌日が天気が悪い場合は、一度箱に片付けたあと、天気の良い日に改めて箱から出して手入れを行ってください。
羽根はたきを使ってほこりを落とし、人形の顔には薄紙を当てて包み傷つかないように保護します。人形用の防虫剤を入れて箱に入れ、すきまには薄紙をまるめて 固定させます。小物は薄紙に包んでまとめて小箱にしまいます。収納は湿気の少ない場所へ置くようにしましょう。
さいごに
「雛人形の飾り方!七段飾りの内裏びなは左右どっちに並べる、片付けはどうする?」をお伝えしました。
七段飾りのひな人形のは風格もあって惚れ惚れしちゃいますね。でもお飾りも片付けも大変です(>_<)
飾りの小物が多くてどこに飾ればよいか迷ったり、どこかに入り込んで見つからなかったりと飾る前の手間にも時間がかかりそうですね。
箱に写真を貼っておいたり、全体の写真も箱に入れておけば後々が楽チン♪になるので頑張って飾っていきましょう。