かぼちゃを料理するときに出る「種」や「ワタ」。普段は捨ててしまいがちな部分ですが、実は香ばしくて体にやさしい「かぼちゃ茶」に生まれ変わります。
ノンカフェインで夜でも安心、ほんのり甘みのある味わいはリラックスタイムにもぴったり。
この記事では、実際に作ってみた体験を交えながら、かぼちゃ茶の作り方や効能、暮らしでの楽しみ方をご紹介します。いつもの食卓に新しい発見を取り入れてみませんか?
かぼちゃ茶ってどんなお茶?
かぼちゃ茶は、かぼちゃの種やワタを炒って煮出す、素朴で香ばしいお茶です。韓国では「ホバクチャ」として親しまれ、日本でも一部で健康茶として楽しまれています。
見た目はほんのり琥珀色で、香ばしい香りとやさしい甘みが特徴。市販されることは少ないですが、家庭で手軽に作れるのが魅力で、かぼちゃを丸ごと無駄なく味わえる知恵でもあります。
かぼちゃの種とワタを使ったお茶
かぼちゃ茶は、普段は捨ててしまいがちな「種」と「ワタ」を使って作るユニークなお茶です。かぼちゃの中をくり抜くと、ねっとりとしたワタと硬い種が現れますよね。これらは実は栄養の宝庫。
乾燥させてから煎ったり煮出したりすると、香ばしくほんのり甘みのあるお茶になります。香りはどこか麦茶に近く、口当たりはすっきりして飲みやすいのが特徴です。特別な道具は必要なく、フライパンや鍋があれば家庭で簡単に作れるのも魅力。
お茶にすることで「捨てる部分を無駄なく活用できる」という点もエコで嬉しいポイントです。かぼちゃを料理に使うついでに、種とワタでお茶を楽しめば一石二鳥。食材を余すことなく使う昔ながらの知恵を感じられるのも、かぼちゃ茶ならではの魅力です。
栄養価と健康効果
かぼちゃ茶には、健康をサポートする栄養素がぎゅっと詰まっています。種には良質な脂質やたんぱく質、亜鉛やマグネシウムなどのミネラルが豊富で、疲労回復や免疫力アップに役立つといわれています。また、ビタミンEも多く含まれており、抗酸化作用で体のサビを防ぐ効果が期待できるのも魅力です。
一方でワタの部分には水溶性食物繊維が多く、腸内環境を整えてくれる働きがあります。お茶として煮出すことで、これらの成分が溶け出し、やさしい香ばしさとともに体に取り入れられるのです。
特に冷え性が気になる季節や、胃腸の調子を整えたいときにぴったり。ノンカフェインなので寝る前にも安心して飲める点も嬉しいポイントです。日常の水分補給に取り入れることで、気軽に栄養をプラスできる“おいしい健康習慣”になりますよ。
世界や日本の伝統文化でのかぼちゃ茶
かぼちゃ茶は、実は世界各地で親しまれてきた飲み物です。たとえば韓国では「ホバクチャ」と呼ばれ、かぼちゃを乾燥させて煎じた甘みのあるお茶が家庭でよく飲まれてきました。
体を温め、消化を助ける飲み物として子どもから高齢者まで幅広く愛され、冬の定番茶として定着しています。また、メキシコや中南米ではかぼちゃの種を炒って粉にし、スープや飲み物に使う文化もあり、栄養源として長く重宝されてきました。
日本では、かぼちゃの種やワタをそのまま食べる習慣はあまり広がっていませんが、古くから「無駄なく食べる知恵」として薬膳的な考え方に結びついています。最近では健康志向の高まりから、かぼちゃ茶を自宅で作って楽しむ人も増えており、昔ながらの知恵と世界の文化が交わる新しい飲み物として再評価されています。
かぼちゃ茶の作り方【実体験レポート】
実際にかぼちゃの種とワタを使って、かぼちゃ茶を作ってみました。写真を撮りながら工程を記録し、香りや味わいの変化も体験。準備から炒る作業、煮出して飲むまでの手順を紹介します。
作り方はシンプルですが、少しの工夫でぐっとおいしさが増します。今回は「種とワタ」という普段は捨てがちな部分を使った、暮らしに役立つ再利用レシピとしても楽しめました。
かぼちゃの種とワタを使う準備
かぼちゃ茶に使うのは、普段は捨ててしまうことが多い種とワタの部分です。取り出したら、まず大きなワタと種を分け、流水でぬめりをしっかり洗い流します。
乾きにくいので、キッチンペーパーで丁寧に水気を拭き取り、広げてしばらく乾燥させると扱いやすくなります。
種のまわりに残る繊維も一緒に乾かせば、ほんのり甘みや香ばしさが増します。準備の段階で手を抜かず、水分をきちんと飛ばしておくことが美味しいかぼちゃ茶作りの第一歩です。

材料 ・・ カボチャ1/4個
いつもカボチャの煮物を作るときは1/4個で作るので、今回は実を煮物に、種とワタでお茶を作ることにしました。捨てないってスゴイ!と作る前からちょっと嬉しくなりました。

①カボチャのわたと種をスプーンなどで取り出す
いつもは手でぐちゃっと取り出しますが今回は写真を意識してスプーンでキレイに取り出しました^^;
フライパンで香ばしく煎る
乾かした種とワタをフライパンに広げ、弱火〜中火でじっくり煎ります。焦げないように木べらで時々かき混ぜながら、全体がほんのりきつね色になってきたらベスト。
ワタはカリッと香ばしくなり、種はポップコーンのように香り立ってきます。この香ばしさがそのままお茶の風味に直結するので、煎り加減はとても大切です。焦げ目がつく前に火を止めると、苦味が出ずにやさしい甘みを楽しめます。

②わたと種をフライパンで水分がなくなるまで弱火で炒る
多少は焦げても大丈夫なんですが、ワタがフライパンに張り付いて無くなりそうだったので弱火で12~13分ほど炒って終えました^^;
お湯で煮出して味わう
煎り上がった種とワタを小鍋に移し、水またはお湯を加えて数分ほど弱火で煮出します。ふわっと広がる香ばしい香りに、かぼちゃ独特のやさしい甘みが重なり、ほっとする味わいに仕上がります。
時間を長く煮るほど香りは濃くなりますが、あっさりした風味が好みなら短めでも十分。濾してカップに注げば、黄金色のかぼちゃ茶が完成。ノンカフェインなので、寝る前のリラックスタイムにもぴったりです。

③炒ったワタと種を、水600mlで10分ほど煎じる
沸騰させたら弱火にして10分ほど煎じましたが色味が少し薄いのでもう少し時間をおきます。

少し長めに15分くらい煎じてみました。カボチャ色に色づいてきて甘い香りが漂っています。

④ガーゼなどでこせば完成。温かいうちに飲みましょう。一日に飲む目安は約500ml
ガーゼがないので網目が細かい茶こしでこしてみましたが問題ないようです。
作ってみた感想と工夫ポイント
実際に作ってみると、意外と手軽で、かぼちゃを丸ごと楽しめる面白さを感じました。特にワタの部分がこんがり香ばしくなると、ほうじ茶のような深い香りが出て驚きです。
工夫としては、しっかり乾燥させることと、煎るときに弱火をキープすることがポイント。また、好みに合わせて煮出し時間を変えると風味が調整できます。家族や友人と一緒に作れば、ちょっとした季節のイベント感も味わえますよ。

かぼちゃ茶と煮物が出来上がりました(^^)
かぼちゃのお茶はほんのり甘くて飲みやすい!期待以上に美味しかったです!
冬至には風邪を引かない、体力がつくからとかぼちゃを食べる習慣がありますが、お茶も取り入れてもいいかもしれないですね!とても手軽にできるのでおすすめですよ♪
かぼちゃ茶の効能と暮らしでの楽しみ方
かぼちゃ茶には、体を温めたり、むくみを和らげたりする働きが期待できます。さらにリラックス効果もあり、寝る前に飲むのにもぴったり。ノンカフェインなので小さなお子さんや妊婦さんにも安心です。
香ばしい味わいはおやつや軽食とも相性が良く、甘い和菓子や素朴なおせんべいと合わせるとほっとする時間に。毎日の暮らしに取り入れることで、手軽に体と心をいたわる習慣になります。
体を温める・むくみ予防・リラックス効果
かぼちゃ茶は、ほんのり甘く香ばしい味わいの中に、体にやさしい効能が詰まっています。まず注目したいのは「体を温める作用」。
かぼちゃにはカリウムや食物繊維が含まれており、血行を促し、冷えやすい冬にぴったりの飲み物です。またカリウムは余分な塩分を体外に排出する働きがあるため、むくみが気になる人にも効果が期待できます。
さらに、かぼちゃの香ばしい香りにはリラックス効果があり、忙しい一日の終わりにほっと一息つく時間をサポートしてくれます。コーヒーや紅茶のように刺激が強すぎず、胃腸にやさしい点も魅力です。
特に冷え性やむくみで悩む方にとって、普段の飲み物をかぼちゃ茶に置き換えるだけで体の調子が変わったと感じることもあるでしょう。
ノンカフェインで夜にも安心
かぼちゃ茶は「ノンカフェイン」である点が大きなメリットです。コーヒーや紅茶、緑茶を夜に飲むと眠りが浅くなる人もいますが、かぼちゃ茶ならその心配はありません。
夕食後や就寝前のリラックスタイムに、安心して楽しめる飲み物です。また、子どもから高齢者まで幅広い世代が飲めるので、家族みんなでシェアできるのも良いところ。冬の夜、こたつで温まりながらかぼちゃ茶を飲めば、心身ともにリラックスできます。
さらにノンカフェインの利点は「水分補給」としての役割も大きく、夜中の乾燥やのどの渇きを感じたときにも適しています。特に妊娠中や授乳中でカフェインを控えたい方には、日常の飲み物として安心できる存在になるでしょう。
おやつや食事との相性
かぼちゃ茶は単独で楽しむのはもちろん、食事やおやつとの相性も抜群です。香ばしくやさしい甘みがあるため、和菓子や焼き菓子などのおやつと一緒に飲むと味わいがより引き立ちます。
また、油っこい料理の後に飲むと、口の中をすっきりとリセットしてくれる働きも。食物繊維や栄養素が含まれているため、ダイエット中の飲み物としても人気があります。さらに、冬至に食べるかぼちゃ料理やおせち料理とも自然に馴染むので、季節の食卓にぴったりです。
普段の食事に添えるだけで、健康と美味しさを両立できるのがかぼちゃ茶の魅力。家族や友人と一緒に食卓を囲むときにも「ちょっと特別感のあるお茶」として話題になりやすく、暮らしの中に取り入れやすい存在です。
かぼちゃ茶の楽しみ方とアレンジ
できあがったかぼちゃ茶は、そのまま飲むのはもちろん、牛乳や豆乳を加えるとラテ風に楽しめます。香ばしい風味があり、スイーツや料理との相性も抜群。
例えばおやつタイムにクッキーと合わせたり、料理では煮込みやスープのアクセントに使うのもおすすめです。また、秋の夜長や季節の行事で、家族と一緒に温かいかぼちゃ茶を囲むと、ちょっとした特別感を演出できます。
そのまま飲む以外のアイデア(牛乳や豆乳でアレンジ)
かぼちゃ茶はそのままでも香ばしくて美味しいですが、アレンジすることで新しい楽しみ方が広がります。たとえば、煮出したかぼちゃ茶に温めた牛乳を加えると、まろやかな「かぼちゃ茶ラテ」に。香ばしさとミルクの甘みが合わさって、カフェ気分を味わえる一杯になります。
豆乳を使えば、コクがありながらヘルシーで、女性に人気の美容ドリンクにも。はちみつを少し加えると飲みやすく、寒い日の朝や寝る前のリラックスタイムにぴったりです。
また、冷やしてアイスドリンクにしても爽やかで、季節を問わず楽しめます。かぼちゃのやさしい風味はミルク系の飲み物と相性が良いので、好みに合わせてアレンジしてみましょう。
おやつや料理に使う工夫
かぼちゃ茶は飲むだけでなく、おやつや料理に取り入れるのもおすすめです。煮出したお茶をゼラチンで固めれば「かぼちゃ茶ゼリー」が完成。香ばしさの中にほんのり甘みが広がり、低カロリーの和風デザートとして楽しめます。
お菓子作りが好きなら、かぼちゃ茶をクッキーや蒸しパンに混ぜて焼くと香り豊かに仕上がります。また、煮出し終わった種やワタは捨てずに活用できます。細かく刻んで炒め物に加えると香ばしさがアクセントになり、スープに混ぜれば深みが出ます。
栄養も無駄なく使えるので「食べるかぼちゃ茶」として再利用するのも面白いですね。普段の食卓に取り入れることで、より幅広い楽しみ方が広がります。
季節行事や家族で楽しむ方法
かぼちゃ茶は、ただ飲むだけでなく、季節のイベントと組み合わせるとさらに特別な一杯になります。たとえば冬至の日に、ゆず湯と合わせてかぼちゃ茶を楽しめば、昔ながらの風習と新しい習慣を一緒に体験できます。
ハロウィンの時期には、かぼちゃ料理と一緒にかぼちゃ茶を出せば、テーブル全体に統一感が出て盛り上がります。家族で一緒に作れば、子どもに「食材を無駄なく使う知恵」を伝えるきっかけにも。温かい飲み物を分け合う時間は、自然と会話が増えて団らんのひとときになります。
さらに、マイボトルに入れて外出先に持っていけば、自分だけの特別な「ほっとドリンク」に。行事や日常のひとコマに、かぼちゃ茶を取り入れることで暮らしに温かみが加わります。
まとめ:おうちで気軽にかぼちゃ茶時間
簡単に作れる&捨てがちな部分を活用できる
かぼちゃ茶の魅力のひとつは、何といっても「手軽さ」です。普段の調理で出るかぼちゃの種やワタを少し乾かして炒るだけで、香ばしくて栄養たっぷりのお茶に早変わり。ゴミとして捨ててしまいがちな部分を活用できるのも、エコでうれしいポイントです。
かぼちゃの種には亜鉛やビタミンE、食物繊維が豊富に含まれており、ワタには独特の甘みがあるので、お茶にすると自然なコクが生まれます。手順もシンプルで、炒って煮出すだけ。特別な道具もいらず、フライパンと鍋があれば十分です。
「ちょっと試してみようかな」と思ったときに、すぐチャレンジできるのが嬉しいですよね。日々の食材を無駄なく使える工夫としても、かぼちゃ茶は暮らしに取り入れやすいアイデアです。
家族や子どもと楽しむコツ
かぼちゃ茶は大人だけでなく、子どもや家族みんなで楽しめる飲み物です。作る過程そのものがちょっとしたイベントになり、子どもと一緒に「種を取る」「フライパンで煎る音を聞く」などを体験することで、料理や食材への関心も高まります。
またノンカフェインなので、小さな子どもでも安心して飲めるのが魅力。甘みをほんの少し加えたり、牛乳や豆乳で割って「かぼちゃラテ」にアレンジすれば、より飲みやすくなります。家族団らんのひとときに、みんなで同じ飲み物を味わうことで、自然と会話も弾むはず。
冬の寒い夜に「かぼちゃ茶を飲もう」と声をかけるだけで、心も体も温まる時間が生まれます。暮らしに取り入れる工夫を通じて、家族の思い出づくりにもつながるお茶です。
季節の行事と暮らしに活かすヒント
かぼちゃ茶は、ただの飲み物にとどまらず、季節感を味わうための小さな習慣にもなります。たとえば冬至の日に「かぼちゃを食べる風習」と一緒に取り入れれば、行事をより深く楽しむことができますし、お正月のおせちや冬のあたたかい料理にも自然に馴染みます。
また、秋の収穫シーズンやハロウィンの後に残ったかぼちゃを活用する方法としてもおすすめです。ちょっと特別感のある飲み物を取り入れることで、日常が少し豊かになり、「季節を意識する暮らし」につながります。
忙しい毎日でも、食卓やおやつタイムにかぼちゃ茶を添えるだけで、自然と会話のきっかけや小さな喜びが生まれるはず。季節行事の一部として楽しみながら、暮らしに寄り添う飲み物として活かしてみてはいかがでしょうか。




