革靴を久しぶりに履こうとしたら、白や黒のカビが広がっていてショックを受けた経験はありませんか?実は、靴のカビは正しい知識があれば簡単に防ぐことができます。
この記事では、革靴や中敷きにカビが生える原因から、初心者でもできるカビの取り方、そしてカビを繰り返さないための日常的な手入れ方法まで、わかりやすく解説します。
大切な靴を長くきれいに使いたい方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
靴にカビが発生する原因を知ろう

革靴がカビやすい理由
革靴は見た目がきれいで高級感がありますが、実はとてもカビが生えやすい素材です。その理由は、革が「天然素材」だからです。
革は人の肌と同じように小さな穴がたくさん空いており、空気や湿気を吸い込みやすい性質があります。この穴に湿気や汚れが入り込むと、カビにとってとても住みやすい環境になります。特に本革の靴は通気性がある反面、水分をため込みやすく、一度湿るとなかなか乾きません。
また、革靴は雨の日や汗をかいた日に履くことも多く、知らないうちに水分を含んでいます。表面が乾いて見えても、内側には湿気が残っていることが多く、それがカビの原因になります。つまり革靴は、素材そのものがカビにとって好条件そろいの靴だと言えるのです。
汗・湿気・皮脂が与える影響
靴の中がカビやすくなる一番の原因は、足から出る汗です。人は1日にコップ1杯分ほどの汗をかくと言われており、その多くが足の裏から出ています。革靴を履くと、その汗が靴の中にたまり、湿気になります。さらに汗には皮脂や汚れが含まれており、これがカビの栄養になります。
特に中敷きは汗を直接吸い込むため、カビが発生しやすい場所です。夏だけでなく、冬でもブーツや革靴を長時間履くと、靴の中は蒸れた状態になります。
「毎日同じ靴を履く」「脱いだあとすぐ下駄箱に入れる」といった習慣があると、湿気が逃げる時間がなく、カビが一気に増えてしまいます。汗・湿気・皮脂がそろうと、カビはあっという間に広がってしまうのです。
下駄箱の環境がカビを招く仕組み
下駄箱の中は、カビがとても好む環境になりやすい場所です。理由は「暗い」「空気が動かない」「湿気がたまりやすい」という3つがそろっているからです。
特に玄関は外からの湿気が入りやすく、雨の日が続くと下駄箱の中の湿度も一気に上がります。そこに、履いたばかりで湿った靴をそのまま入れてしまうと、下駄箱全体がカビの温床になります。
また、靴をぎゅうぎゅうに詰め込んでいると、空気の通り道がなくなり、湿気が逃げません。すると1足に生えたカビが、ほかの靴に移ることもあります。下駄箱は「靴をしまう場所」ですが、実はカビ対策をしないと一番危険な場所でもあるのです。
革靴についたカビの正しい取り方
軽いカビを自宅で落とす方法
革靴にうっすら白い粉のようなカビが出ている場合は、比較的簡単に自宅で対処できます。まず大切なのは、室内ではなく風通しの良い場所で作業することです。カビの胞子は空気中に広がりやすいため、玄関先やベランダがおすすめです。
最初に乾いた布ややわらかいブラシで、表面のカビを優しく払い落とします。このとき強くこすると、革を傷めてしまうので注意しましょう。その後、消毒用アルコールを少量含ませた布で、カビが生えていた部分を軽く拭き取ります。アルコールはカビの除菌に効果があり、革靴にも比較的安心して使えます。
拭き終わったら、しっかりと自然乾燥させることが重要です。ドライヤーや直射日光は革を傷める原因になるため避けてください。最後に革用クリームを薄く塗って保湿すると、革の乾燥を防ぎつつ再発防止にもつながります。
しつこいカビへの安全な対処法
黒っぽいカビや、革の奥まで入り込んだようなカビは、少し慎重な対応が必要です。まず軽いカビと同じように、表面のカビを乾いた布で取り除きます。その後、アルコールを含ませた布で全体を拭きますが、一気に広い範囲を拭くのではなく、少しずつ様子を見ながら行いましょう。
カビの跡が残る場合でも、無理にこすり落とそうとすると色落ちやシミの原因になります。どうしても落ちない場合は、市販の革靴専用カビ取り剤を使うのも一つの方法です。ただし、使用前には必ず目立たない場所で試してください。
作業後は必ず陰干しでしっかり乾燥させ、湿気を完全に飛ばすことが大切です。しつこいカビほど、乾燥と仕上げのケアを丁寧に行うことで、再発のリスクを下げられます。
カビ取り後に必ず行う仕上げケア
カビを落としたあとに何もせず終わってしまうと、革靴はすぐにまたカビてしまいます。カビ取り後の仕上げこそが、とても重要なポイントです。
まず完全に乾燥させたことを確認したら、革靴用のクリームを少量取り、全体に薄く塗り広げます。クリームには革に栄養と油分を与える役割があり、乾燥によるひび割れを防いでくれます。また、革の表面に保護膜ができるため、湿気や汚れが入り込みにくくなります。クリームを塗ったあとは、柔らかい布で軽く磨いてなじませましょう。
最後に、すぐ下駄箱にしまわず、半日ほど風通しの良い場所で休ませるのがおすすめです。このひと手間を加えるだけで、カビの再発率は大きく下がり、革靴を長くきれいに保つことができます。
中敷き(インソール)のカビ対策と手入れ
中敷きにカビが生えやすい理由
中敷きは、靴の中でも特にカビが発生しやすい場所です。その理由は、中敷きが足の裏と直接触れ、汗を一番吸い込む部分だからです。歩くだけでも足裏からは多くの汗が出ており、その汗が毎回中敷きにしみ込んでいきます。
さらに汗には皮脂や古い角質などの汚れが含まれており、これがカビのエサになります。見た目がきれいでも、内部では湿気と汚れがたまり続けている状態です。また、中敷きは靴の中に入ったままになるため、空気に触れにくく乾きにくいのも問題です。
特に取り外せないタイプの中敷きは、湿気がこもりやすく、気づいたときには黒い斑点状のカビが広がっていることもあります。中敷きは「見えにくい場所」だからこそ、カビ対策を後回しにしがちですが、実は一番注意すべきポイントなのです。
取り外せる中敷きの洗い方
取り外せる中敷きの場合は、定期的に洗うことでカビを防ぐことができます。まず、中敷きを靴から外し、表面のホコリや汚れを軽く払い落とします。その後、ぬるま湯に中性洗剤を少量入れ、優しく押し洗いをします。ゴシゴシこすると素材が傷んだり、型崩れの原因になるため注意が必要です。
カビが気になる場合は、洗剤で洗ったあとにアルコールを含ませた布で軽く拭くと、除菌効果が期待できます。洗い終わったら、タオルで水分をしっかり取り、風通しの良い日陰で完全に乾かします。直射日光は素材を傷めやすいため避けましょう。
完全に乾いてから靴に戻すことで、湿気が残らずカビの再発を防げます。週に1回程度のお手入れを習慣にするだけでも、中敷きの清潔さは大きく変わります。
取り外せない場合のケア方法
中敷きが取り外せない靴でも、あきらめる必要はありません。まず、靴を履いたあとはすぐに下駄箱へしまわず、風通しの良い場所でしっかり乾燥させます。その際、靴の中に丸めた新聞紙を入れると、湿気を吸い取ってくれるので効果的です。
湿気が取れたら、消毒用アルコールを軽く含ませた布で、中敷き部分を優しく拭きます。スプレータイプの除菌剤を使う場合は、かけすぎないよう注意しましょう。その後は必ず陰干しで乾燥させることが大切です。
また、市販の乾燥剤や除湿剤を靴の中に入れておくのもおすすめです。毎回完璧に掃除する必要はありませんが、「乾かす」「湿気を残さない」ことを意識するだけで、取り外せない中敷きでもカビは十分に防げます。
靴のカビを防ぐための日常習慣
履いた後に必ずやるべきこと
靴のカビを防ぐうえで、もっとも大切なのは「履いた後のひと手間」です。外から帰ってきたら、すぐに靴を下駄箱に入れてしまいがちですが、これはカビを増やす原因になります。靴の中には、足の汗による湿気がたっぷり残っているからです。
まずは靴ひもをゆるめ、できればベロを少し引き出して、空気が通りやすい状態にします。そして風通しの良い場所で、最低でも半日ほど置いて乾かしましょう。このとき、丸めた新聞紙やキッチンペーパーを靴の中に入れると、湿気を効率よく吸い取ってくれます。
新聞紙は途中で取り替えると、さらに効果的です。たったこれだけの習慣でも、靴の中に湿気が残りにくくなり、カビの発生を大きく減らすことができます。
正しい乾燥方法とNG行動
靴を乾かすとき、やってはいけない行動を知っておくことも重要です。早く乾かしたいからといって、ドライヤーの温風を当てたり、ストーブの近くに置いたりするのはNGです。強い熱は革を硬くし、ひび割れや変形の原因になります。また、直射日光に長時間当てるのも、色あせや劣化を招くためおすすめできません。
正しい乾燥方法は、日陰で自然に風を当てることです。扇風機やサーキュレーターを使って、靴の中に風を送るのも効果的です。湿気を「飛ばす」イメージで乾かすとよいでしょう。
時間はかかりますが、革靴を傷めず、カビも防げる方法です。乾燥を急がず、正しい方法を続けることが、結果的に靴を長持ちさせる近道になります。
下駄箱の湿気対策アイデア
どれだけ靴を乾かしても、下駄箱の環境が悪いとカビは再発します。まず意識したいのは、下駄箱に靴を詰め込みすぎないことです。靴同士の間にすき間がないと、空気が流れず湿気がこもります。
可能であれば、毎日履く靴と休ませる靴を分けて保管しましょう。また、市販の除湿剤や炭、重曹などを下駄箱に置くのも効果的です。定期的に下駄箱の扉を開けて換気するだけでも、湿気はかなり減ります。
梅雨時期など湿度が高い季節は、除湿剤の交換時期にも注意しましょう。下駄箱は「靴の置き場」ではなく、「靴を守る場所」と考えることで、カビのない清潔な状態を保つことができます。
革靴を長持ちさせる基本メンテナンス
毎日できる簡単なお手入れ
革靴を長持ちさせるために、特別な道具や難しい作業は必要ありません。大切なのは、毎日のちょっとしたお手入れを習慣にすることです。
外から帰ったら、まず柔らかいブラシや布で、靴の表面についたホコリや汚れを軽く落とします。ホコリを放置すると、湿気と混ざってカビの原因になるため、簡単でも必ず落とすことがポイントです。その後、靴をすぐにしまわず、風通しの良い場所で休ませます。
毎日同じ靴を履くのではなく、2〜3足をローテーションするだけでも、靴の中がしっかり乾きやすくなります。こうした小さな積み重ねが、革靴の寿命を大きく伸ばします。「履いたら休ませる」という意識を持つだけで、カビだけでなく、ニオイや型崩れも防ぐことができます。
クリームとブラッシングの重要性

革靴にとって、クリームとブラッシングは人でいうスキンケアのようなものです。革は乾燥するとひび割れやすくなり、そこから湿気やカビが入り込みやすくなります。
革靴用クリームを定期的に使うことで、革に必要な油分と栄養を補い、表面を保護できます。目安としては、2〜3週間に1回程度で十分です。クリームを塗る前には、必ずブラッシングで汚れを落とし、塗りすぎないよう薄く伸ばすのがコツです。
仕上げに布で軽く磨くことで、ツヤも出て見た目もきれいになります。しっかり手入れされた革は、湿気をため込みにくく、カビにも強くなります。難しく考えず、「革にうるおいを与える」感覚で続けていきましょう。
保管時に意識したいポイント
革靴を長期間履かないときの保管方法も、カビ対策には欠かせません。まず、必ず汚れを落とし、しっかり乾燥させてから保管します。湿気が残ったまましまうと、短期間でもカビが発生することがあります。
次に、シューキーパーを入れることで、型崩れを防ぎつつ、靴の中の空気を保てます。木製のシューキーパーは、湿気を吸収してくれるため特におすすめです。保管場所は、できるだけ風通しの良い場所を選び、下駄箱に除湿剤を置くと安心です。
箱に入れっぱなしにする場合も、ときどき取り出して空気に触れさせることが大切です。正しい保管を心がけることで、革靴は何年もきれいな状態を保つことができます。
ーナーを布につけて拭きます。次に仕上げ拭きをして、最後にから拭きをします。
まとめ|靴のカビは正しい手入れでしっかり防げる
靴のカビは、特別な道具や難しい作業をしなくても、日頃のちょっとした意識で十分に防ぐことができます。革靴がカビやすいのは、素材の性質や汗・湿気が原因であり、誰にでも起こりうる問題です。
しかし、履いた後にしっかり乾かすこと、中敷きのケアを忘れないこと、下駄箱の湿気対策を行うことを習慣にすれば、カビの発生リスクは大きく下がります。もしカビが生えてしまっても、軽いうちであれば自宅で安全に対処できますし、カビ取り後の仕上げケアを行えば再発も防げます。
革靴は手入れをすればするほど長く使えるアイテムです。大切な靴を清潔で快適な状態に保つために、今日からできることを一つずつ取り入れていきましょう。
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