お月見といえば、月見団子と一緒にススキを飾る風景を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
ところが、いざお月見をしようと思ったときに「ススキが見つからない」「近くにススキが生えていない」「わざわざ買いに行くのも大変」と困ることがあります。
「ススキがないと、お月見をしてはいけないの?」と心配になるかもしれませんが、そんなことはありません。
ススキには昔ながらの意味がありますが、現在の暮らしでは、無理に用意しなくてもお月見を楽しめます。代わりになるものを飾ったり、月見団子や季節の果物を用意したりするだけでも、秋らしい雰囲気を味わえますよ。
今回は、お月見にススキを飾る意味から、ススキがないときの考え方、代わりに楽しめるものまで、暮らしに取り入れやすい形で紹介します。
お月見にススキを飾るのはなぜ?
お月見にススキを飾るのは、秋の収穫を祝う風習と関係しています。
昔のお月見では、月を眺めながら農作物の収穫に感謝したり、これからの豊作を願ったりしていました。そのため、秋の実りを感じさせるものをお供えする習慣が生まれたとされています。
ススキは、その姿が稲穂に似ていることから、稲穂の代わりとして飾られるようになったともいわれています。
また、ススキは昔から魔除けの意味を持つ植物としても考えられてきました。鋭く伸びた葉や丈夫な性質から、邪気を遠ざけるものとして扱われることもあったようです。
こうした意味を知ると、ススキを飾るお月見が少し違って見えてきますね。
とはいえ、現代の家庭で昔と同じようにすべてをそろえる必要はありません。風習の意味を知ったうえで、自分たちの暮らしに合う形で楽しむことも、お月見の一つの方法です。
ススキがないときはどうする?
「お月見にはススキが必要」と思っている人もいるかもしれませんが、ススキがなくてもお月見はできます。
ススキは、お月見を楽しむための大切な風習の一つではありますが、必ず用意しなければならないものというわけではありません。
近くで手に入らないのであれば、無理に探し回らなくても大丈夫です。
花屋さんやスーパーなどで購入できる時期なら、そこで用意するのもよいでしょう。一方で、販売されていなかったり、忙しくて買いに行けなかったりすることもありますよね。
そんなときは、ススキの代わりになる秋らしい植物を飾ったり、植物を用意せずに月見団子や季節の食べ物だけで楽しんだりしても構いません。
「全部そろえなければ」と考えすぎず、その年の状況に合わせて楽しむくらいでちょうどいいのではないでしょうか。
ススキを探しに行くときは注意しよう
自然の中でススキを見つけたとしても、どこでも自由に持ち帰ってよいとは限りません。
公園や道路沿い、他人の土地などに生えているものを勝手に採るのは避けましょう。管理されている場所では、採取が禁止されている場合もあります。
ススキを飾りたい場合は、自分で採取するよりも、花屋さんなどで購入するほうが安心です。
また、野外から持ち帰った植物には小さな虫などが付いていることもあります。室内に飾る場合は、状態を確認してから花瓶などに生けるとよいでしょう。
ススキの代わりに飾れるものは?
ススキがないときは、秋らしい植物を飾って季節感を出す方法があります。
大切なのは「ススキとまったく同じものを用意する」ことではなく、秋の季節を感じながらお月見を楽しむこと。
穂のある植物や秋の草花など、手に入りやすいものを花瓶に飾るだけでも雰囲気が変わります。
ただし、植物によっては室内での扱いに向かないものもあります。小さな子どもやペットがいる家庭では、誤って口に入れないよう、安全性にも気を配りましょう。
秋の草花を一緒に飾る
秋らしい草花が手に入るなら、ススキだけにこだわらず、季節の花と組み合わせるのも素敵です。
花瓶に数本まとめて生けるだけなら、特別な技術も必要ありません。
和風の器を使えば落ち着いた雰囲気になりますし、普段使っているシンプルな花瓶なら、気軽なお月見になります。
「お月見だから特別な花瓶を買わなければ」と考えなくても、家にあるものを利用して大丈夫です。
秋らしい枝や穂を取り入れる
穂のある植物や秋を感じる枝ものなどを取り入れると、ススキがなくても季節感を出しやすくなります。
特に、月見団子と一緒に飾る場合は、背の高い植物を少し添えるだけでも、全体がまとまりやすくなります。
ただし、植物によっては水分が少ないと葉や穂が落ちやすいものもあるため、室内で飾る場合は扱いやすいものを選ぶと安心です。
植物がなくてもお月見は楽しめる
「ススキの代わりを探さなければ」と考えなくても大丈夫です。
お月見で大切なのは、秋の月や季節の実りを楽しむ時間を持つことでもあります。
たとえば、月見団子を器に盛り、旬の果物を添えてみるだけでも、お月見らしい食卓になります。
▶ 簡単!月見だんごの作り方|十五夜のお月見の時期と運気アップの楽しみ方
こちらの記事では、月見だんごの作り方や十五夜のお月見について紹介しているので、団子を手作りしてみたいときにも参考にできます。
忙しい年は月見団子だけ、少し余裕がある年は季節の植物も添える。このくらいの違いがあってもいいですよね。
家にあるもので秋らしい雰囲気を作る
ススキがないときは、植物を代用する以外にも、飾り方を少し工夫するだけでお月見らしい雰囲気を作れます。
たとえば、月見団子を白い器に盛り、秋の果物や野菜をそばに置いてみましょう。
黄色や茶色など、秋を感じる色を少し取り入れるだけでも、季節感が出ます。
和風のランチョンマットや敷物、普段使っているお気に入りの器などを使えば、特別なものを買いそろえる必要もありません。
「お月見のために全部準備する」のではなく、家にあるものを少し組み合わせるくらいなら、無理なく続けられます。
月見団子と季節の食べ物を楽しむ
月見団子のほかに、秋の果物や収穫を感じられる食べ物を添えるのもよいでしょう。
お月見では、団子だけでなく、里芋などの収穫物を供える風習もあります。
そのため、家庭で食べる旬のものを少し添えて、「今年も秋を迎えたね」と季節を感じる食卓にするのも素敵です。
正式な形にこだわりすぎず、その家庭で楽しめる方法を選んでみてください。
ススキはいつまで飾る?
ススキを用意した場合、「いつから飾って、いつ片付ければいいの?」と迷うこともあります。
お月見の飾りは、必ずこの日からこの日までという厳密な決まりがあるわけではありません。
十五夜に合わせて飾り、月を楽しんだあとに片付けるという家庭もあれば、しばらく秋の飾りとして楽しむ場合もあります。
生花や植物を使う場合は、傷んできたら無理に飾り続けず、状態を見ながら片付けましょう。
大切なのは、決まりを気にしすぎて負担にならないことです。
ススキがなくても、自分らしいお月見を
お月見にススキを飾るのには、秋の収穫への感謝や豊作への願いなど、昔ながらの意味があります。
だからこそ「せっかくなら飾りたい」と思う人もいるでしょう。
でも、ススキが手に入らないからといって、お月見そのものを諦める必要はありません。
ススキの代わりに秋の草花を飾る方法もありますし、月見団子や季節の食べ物を用意して、月を眺めるだけでも十分に季節を感じられます。
昔から続いてきた風習を大切にしながらも、今の暮らしに合わせて無理なく楽しむ。そんなお月見なら、毎年気負わず続けていけそうですね。
秋の夜、きれいな月が見えたら、温かいお茶でも用意して、ほんの少し空を眺めてみませんか。
ススキがあっても、なくても。その年の暮らしに合った形で、秋のひとときを楽しんでみてください。
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