紅茶を飲むとき、「ティーカップってどう持つんだっけ?」「スプーンはどこに置くの?」と、ふと気になることはありませんか?
普段、自宅で紅茶を楽しむだけなら、細かなマナーを気にしすぎる必要はありません。でも、ホテルのティータイムや少し改まった食事の席などでは、基本的な所作を知っていると安心です。
紅茶のマナーは、難しい決まりを全部覚えることが目的ではありません。カップやソーサーを丁寧に扱い、周りの人と気持ちよく過ごすためのちょっとした心配りと考えると、ぐっと気楽になります。
紅茶の飲み方にマナーはある?
紅茶には、昔からさまざまなテーブルマナーがあります。特にホテルやレストランなど、きちんとした雰囲気の場所では、カップの持ち方やスプーンの扱いなど、知っておくと困らない基本があります。
ただし、すべての場面で正式な作法を守らなければいけないわけではありません。
自宅でお気に入りのカップを使って飲む紅茶なら、自分が心地よく楽しめることのほうが大切です。友達とカフェでお茶をする場合も、細かな作法を一つひとつ気にしていたら、せっかくのおしゃべりを楽しめなくなってしまいますよね。
一方で、少し改まった席では「知らなかった!」と慌てるより、基本だけでも知っておいたほうが落ち着いて振る舞えます。
つまり紅茶のマナーは、「絶対にこうしなければいけない」というルールというより、場に合わせて知っておくと便利なもの。
まずは、カップの持ち方やスプーンの置き方など、よく迷いやすいところから覚えておけば十分です。
ティーカップの持ち方は?知っておきたい基本の所作
紅茶を飲むときに最初に気になるのが、ティーカップの持ち方ではないでしょうか。
コーヒーカップとは形が違うものも多く、持ち手が小さかったり、カップが薄かったりするため、「どう持つのがきれいなんだろう?」と迷うことがあります。
ティーカップはどう持つ?
基本的には、ティーカップのハンドルに指を通して持ちます。
親指と人差し指などでハンドルを自然につまみ、残りの指も無理なく添えます。指先を必要以上に伸ばしたり、小指を立てたりする必要はありません。
「紅茶を飲むときは小指を立てる」というイメージを持っている人もいるかもしれませんが、これは上品に見せるための正式な作法ではありません。
むしろ、自然に指を添えたほうが落ち着いて見えます。
また、カップの縁を直接つかんだり、カップ本体を手のひらで包み込んだりするのは避けたほうが無難です。熱い紅茶の場合はもちろん、カップを汚したり、持ちにくくなったりすることもあります。
迷ったら、「ハンドルを自然に持つ」と覚えておけば大丈夫です。
ソーサーはどうする?
テーブルに座って紅茶を飲む場合は、一般的にはソーサーをテーブルに置いたまま、カップだけを持ち上げます。
カップを持つときに、もう片方の手でソーサーまで一緒に持ち上げる必要はありません。
一方、テーブルから離れた場所で立ったまま飲むような場合には、カップとソーサーを一緒に持つこともあります。
つまり、座っているときはソーサーを置いたまま、立っているときは状況に応じてソーサーも持つと覚えておくとわかりやすいでしょう。
スプーンはどこに置く?
紅茶に砂糖やミルクを入れたら、スプーンで静かに混ぜます。
このとき、カップの中で勢いよくかき混ぜると音が出やすいので、カップの内側にスプーンをぶつけないよう、静かに混ぜるのがポイントです。
混ぜ終わったスプーンは、カップの中に入れたままにせず、ソーサーの上に置きます。
細かな位置まで気にすると緊張してしまいそうですが、まずは「使い終わったスプーンをカップに入れっぱなしにしない」と覚えておけば安心です。
紅茶を飲むときに気をつけたいこと
ここからは、実際に紅茶を口に運んで飲むときのポイントです。
カップの持ち方だけでなく、飲むときの動作も少し意識すると、改まった席でも落ち着いて振る舞いやすくなります。
紅茶は一口ずつゆっくり飲む
紅茶を飲むときは、一度にたくさん口に含まず、無理のない量をゆっくり飲みます。
カップを口元に運び、軽く傾けて紅茶を口に含んだら、静かにカップを戻します。何口で飲み終えるかに決まりがあるわけではないので、自分が飲みやすいペースで大丈夫です。
勢いよく飲んだり、音を立ててすすったりするよりも、ゆっくり落ち着いて飲むほうが自然な印象になります。
また、飲んでいる途中でカップを何度も大きく傾けたり、底が見えるほど持ち上げたりする必要もありません。
音を立てずに飲む
紅茶を飲むときは、できるだけ音を立てないようにします。
勢いよくすすったり、カップをソーサーにガチャッと置いたりすると、周りの人が気になることがあります。
カップを口元に運び、静かに飲んで、飲み終わったらそっとソーサーに戻す。これだけでも十分きれいな所作になります。
もちろん、普段のティータイムまで「絶対に音を立ててはいけない」と神経質になる必要はありません。
ホテルなど少し改まった場所では、動作をゆっくりめにすることを意識するだけでも、落ち着いた印象になります。
熱い紅茶は無理に飲まない
熱い紅茶が出てきたとき、早く飲もうとして無理をする必要はありません。
少し待って飲みやすい温度になるのを待ちましょう。
熱い飲み物を口に含んで慌てたり、こぼしたりするほうが大変です。
また、熱い紅茶を冷ますために、カップを持ったまま何度も強く息を吹きかけるような飲み方は、改まった席では避けたほうが無難です。
「早く飲まなきゃ」と思わず、会話を楽しみながら、自然に飲めるタイミングを待つくらいで大丈夫です。
ミルクや砂糖はどうする?
紅茶に砂糖やミルクを入れる場合も、基本的には自分が飲みやすいように加えれば大丈夫です。
砂糖を入れたらスプーンで静かに混ぜ、ミルクを加えた場合も同じように軽く混ぜます。
どちらを先に入れるかについては、紅茶の種類や場面によってさまざまな考え方があります。
昔ながらのイギリスのティータイムでは、ミルクを先に入れる「ミルク・イン・ファースト」という考え方も知られています。一方で、現在のティータイムでは、必ずしも一つの方法だけが正解というわけではありません。
紅茶の飲み方で大切なのは、決まりを守ることだけではなく、その場に合わせて落ち着いて楽しむことです。
紅茶をおいしく淹れるときは、茶葉の量やお湯の温度、蒸らし時間などもポイントになります。紅茶の基本的な入れ方はこちらの記事で詳しく紹介しています。
こんなときどうする?紅茶の「ちょっと困った」を解決
紅茶を飲んでいると、「これってどうすればいいの?」という小さな疑問が出てくることがあります。
正式な作法をすべて覚える必要はありませんが、よくある場面だけ知っておくと安心です。
紅茶を飲み終わったらカップはどうする?
飲み終わったら、カップはソーサーの上に戻します。
テーブルの上に直接カップを置いたり、スプーンをカップの中に残したりせず、最初に出された状態を思い浮かべて戻すとわかりやすいでしょう。
特にホテルやレストランでは、スタッフが片付けやすいよう、食器を大きく動かさずその場に置いておくほうが自然です。
ティーバッグの紅茶はどう飲む?
ホテルやレストランでは、ティーバッグがカップと一緒に出てくることもあります。
この場合、紅茶が好みの濃さになったら、ティーバッグを引き上げます。
取り出したティーバッグを強く振ったり、カップの中で何度も絞ったりすると液が飛び散ることがあるので、静かに引き上げるのが無難です。
使用済みのティーバッグを置くための小皿などが用意されていれば、そこへ置きます。
もし置き場所が見当たらない場合は、無理に自分で判断せず、スタッフに確認してもよいでしょう。
アフタヌーンティーでは紅茶の飲み方も少し意識して
ホテルなどのアフタヌーンティーでは、紅茶だけでなく、サンドイッチやスコーン、ケーキなどにも食べ方のポイントがあります。
紅茶の基本的な飲み方がわかったら、次はアフタヌーンティー全体の流れや食べ方も知っておくと、さらに安心して楽しめます。
アフタヌーンティーと聞くと、少し敷居が高く感じるかもしれません。
ただ、友達とのお茶会やカフェで紅茶を楽しむ程度なら、今回紹介したことをすべて完璧に実践する必要はありません。
カップはハンドルを自然に持つ、スプーンをカップに入れっぱなしにしない、音を立てずに飲む。このくらいを意識しておけば十分です。
マナーを気にしすぎて、「今の持ち方、大丈夫だったかな?」と会話に集中できなくなったら本末転倒ですよね。
マナーは人を評価するためのものではなく、その場にいる人みんなが気持ちよく過ごすためのもの。
少し改まったホテルでは丁寧に、気軽なカフェや友達とのお茶会ではリラックスして。そんなふうに場面に合わせて考えれば、紅茶の時間をもっと気軽に楽しめます。
まとめ
紅茶の飲み方には、ティーカップやソーサー、スプーンの扱いなど、知っておくと安心な基本的なマナーがあります。
ただし、普段のティータイムまで細かな作法に縛られる必要はありません。何より、紅茶はおいしく飲んでこそ楽しいもの。
ホテルのティータイムでも、友達とのカフェでも、自宅で一人楽しむ午後の紅茶でも、その場に合った振る舞いを意識しながら、肩の力を抜いて楽しみたいですね。
マナーを知っていると、知らないときより少しだけ自信を持って振る舞えます。そんな小さな知識を味方にして、紅茶の時間をもっと気軽に楽しんでみてはいかがでしょうか。
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