「立冬(りっとう)」と聞くと、いよいよ冬が始まる季節なのだと感じますよね。
立冬は二十四節気のひとつで、暦の上では冬の始まりを表します。ただ、立冬を迎えたからといって、すぐに真冬のような寒さになるわけではありません。秋の名残を感じながら、少しずつ冬へ向かっていく時期です。
この記事では、立冬の読み方や意味、いつ頃なのか、立冬の頃に見られる季節の変化や、冬を迎えるための暮らしの準備についてわかりやすくご紹介します。
秋から冬へ移り変わるこの時期ならではの風景や食べ物にも目を向けながら、立冬を身近な季節の節目として楽しんでみましょう。
立冬とは?読み方と意味
「立冬」は「りっとう」と読みます。二十四節気のひとつで、暦の上では冬の始まりを表す節目です。
二十四節気は、太陽の動きをもとに1年を24の時期に分けたもので、立冬はその19番目にあたります。立冬の前は「霜降(そうこう)」、立冬の次は「小雪(しょうせつ)」です。
「立」という文字には、物事が始まるという意味があります。そのため「立冬」は、冬が始まる頃という意味で使われています。
ただし、立冬を迎えた日から急に冬らしい寒さになるわけではありません。地域によって気温や季節の進み方も違うため、「暦の上で冬を迎える節目」と考えると分かりやすいでしょう。
二十四節気の中での立冬
立冬は、秋の終わりから冬へ移り変わる時期にあたります。
秋の二十四節気には「白露」「秋分」「寒露」「霜降」などがあり、霜降を過ぎると立冬を迎えます。その後は「小雪」「大雪」「冬至」と続き、少しずつ本格的な冬へ向かっていきます。
秋土用を過ぎ、立冬を迎える頃には、朝晩の冷え込みが気になる日も増えてきます。衣類や寝具を見直したり、暖房器具を使う準備をしたりと、暮らしも少しずつ冬仕様へ変わっていく時期です。
「秋が終わって、冬へ向かい始める節目」として立冬を意識すると、季節の変化をより身近に感じられます。
それぞれの時期の自然や暮らしについて、詳しくはこちらの記事で紹介しています。
立冬はいつ?毎年日にちが変わる理由
立冬は毎年同じ日に訪れるわけではなく、11月7日頃または11月8日頃になることが多いです。
これは、二十四節気がカレンダーの日付だけで決められているのではなく、太陽の動きをもとに定められているためです。
そのため、年によって立冬の日付が前後することがあります。
立冬は「11月7日頃」が目安
立冬の時期は、おおむね11月7日頃から11月21日頃までとされます。この期間を「立冬」と呼ぶ場合と、立冬にあたる日そのものを「立冬」と呼ぶ場合があります。
二十四節気では、それぞれの節気が約15日間の期間として扱われるためです。
ただ、普段の暮らしでは「立冬の日」を知りたいこともありますよね。その場合は、毎年の暦で確認するのが確実です。
立冬の次は「小雪」
立冬の次に訪れる二十四節気が**小雪(しょうせつ)**です。
小雪は、少しずつ雪が降り始める頃という意味があります。
もちろん、実際に雪が降る時期は地域によって大きく異なります。二十四節気は、昔の人が季節の移り変わりを知るための目安として使ってきたものなので、現在の気候とぴったり一致するとは限りません。
それでも、
立冬 → 小雪 → 大雪 → 冬至
と暦を追っていくと、秋から冬へ季節が深まっていく様子が分かりやすくなります。
立冬を「冬の始まり」と考えるだけでなく、これから寒さが少しずつ深まっていくサインとして暮らしに取り入れてみるのもいいですね。
立冬の頃はどんな季節?秋から冬へ変わるサイン
立冬を迎える頃になると、秋の穏やかな空気の中にも、少しずつ冬の気配が感じられるようになります。
朝晩の冷え込みが強くなったり、日が暮れるのが早くなったり、木々の葉が色づいたりと、身近なところにも季節の変化が表れます。
朝晩の冷え込みが気になる頃
立冬の頃は、日中は比較的過ごしやすくても、朝晩になると冷え込むことがあります。
薄手の上着だけでは肌寒く感じる日も増えてくるため、外出時には羽織るものを用意しておくと便利です。
家の中でも、朝起きたときや夜にくつろぐ時間など、寒さを感じる場面が少しずつ増えてきます。
日が暮れるのが早くなる
秋が深まるにつれて日没が早くなり、立冬の頃には夕方の暗さをはっきり感じるようになります。
仕事や買い物などから帰宅する時間帯にも暗くなっていることが多くなり、季節が進んだことを実感しやすいでしょう。
早めに照明をつけたり、夕方以降は足元に気をつけたりするなど、暮らし方も少しずつ冬に合わせていきたい時期です。
木々や庭の様子にも冬の気配
地域によっては紅葉が見頃を迎えたり、落葉が始まったりするのも立冬の頃です。
同じ11月でも、暖かい地域と寒い地域では季節の進み方が違います。紅葉を楽しめる場所もあれば、すでに葉が落ち始めている場所もあります。
暦だけでなく、近所の木々や空の様子を眺めてみると、「今年の冬が近づいてきたな」と感じられる小さな変化を見つけられるかもしれません。
立冬の頃に始めたい冬支度
立冬を迎える頃には、朝晩の冷え込みに合わせて、少しずつ冬の暮らしを整えていきたい時期です。
いきなりすべてを冬仕様にするのではなく、よく使う衣類や寝具から確認しておくと、寒さが強くなったときにも慌てずに済みます。
衣類や寝具を冬仕様にする
まずは、秋物から冬物への衣替えを進めていきましょう。
厚手のセーターやコート、毛布、冬用の布団などを出し、汚れや傷みがないか確認しておくと安心です。収納していたものは、必要に応じて洗濯やお手入れをしてから使うと、気持ちよく冬を迎えられます。
毛布を使い始める時期や、使う前のお手入れについては、こちらの記事も参考になります。
▶ 毛布はいつから使う?干してから使う?使い始めの目安と冬支度のポイント
暖房器具を使う前に確認する
寒さが本格的になる前に、暖房器具も一度確認しておきましょう。
こたつや電気毛布など、しばらく使っていなかったものは、ほこりや汚れ、電源コードなどに問題がないか確認してから使うと安心です。必要に応じてお手入れをしておけば、急に冷え込んだ日にも慌てずに済みます。
こたつを出す時期や使い始める前の準備については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
▶ こたつはいつから出す?出すタイミングの目安と準備しておきたいこと
また、冬の寒さを迎える準備は、暖房器具を用意することだけではありません。入浴や食事、衣類など、普段の暮らしの中で体を冷やさない工夫を取り入れることもできます。
こうした毎日の習慣を無理なく取り入れる「温活」については、こちらの記事も参考にしてみてください。
乾燥に備えて加湿器も確認する
気温が下がると暖房を使う機会が増え、室内の乾燥が気になり始めます。
加湿器を使う場合は、久しぶりに動かす前にタンクやフィルターなどを確認し、必要なお手入れをしておきましょう。
加湿器を使い始める時期や、乾燥対策についてはこちらの記事も参考にしてください。
▶ 加湿器はいつから使う?使い始めの目安と乾燥対策のポイント
立冬は、冬支度を一度に終わらせる日ではありません。「そろそろ冬の準備をしておこう」と暮らしを見直すきっかけとして考えると、無理なく季節を迎えられます。
立冬の頃に楽しみたい食べ物
立冬を迎えると、温かい料理が恋しくなる日も増えてきます。
秋から冬にかけては、根菜やきのこ、旬の魚など、季節を感じられる食材も豊富です。寒さに合わせて温かい料理を食卓に取り入れながら、冬へ向かう季節の味覚を楽しんでみましょう。
根菜や旬の食材を取り入れる
れんこん、ごぼう、にんじん、里芋などの根菜は、秋冬の料理で活躍する食材です。
煮物や汁物、鍋料理などにすると、温かい料理として楽しめます。食材の旬を意識して選ぶと、いつもの食卓でも季節の移り変わりを感じやすくなります。
秋から冬にかけての旬の食材については、こちらの記事でも紹介しています。
▶ 秋冬の味覚を楽しもう!旬の食材と季節を感じる暮らしのヒント
温かい料理で冬の食卓へ
立冬の頃は、鍋やスープ、煮込み料理など、温かい料理を楽しむ機会も増えてきます。
具材をたっぷり入れた鍋なら、旬の野菜やきのこなどをまとめて楽しめるのも魅力です。家族で囲む食卓なら、料理そのものだけでなく、少しずつ冬らしくなっていく時間も楽しめます。
▶ 冬のあったか鍋!根菜たっぷりで家族も喜ぶ体ぽかぽかメニュー
立冬の食卓は、特別な料理を用意する必要はありません。その時期においしいものや、温かい料理を取り入れて、季節の変化を楽しむくらいの気持ちで十分です。
寒い季節には、食事から温活を取り入れる方法もあります。
生姜などの食材を料理に取り入れたり、温かい汁物や鍋料理を楽しんだりするなど、無理のない範囲で冬の食卓を工夫してみましょう。
▶ 冷え症改善におすすめの食べ物|体を温める食材と季節ごとの温活メニュー
立冬にまつわる食べ物や昔の習わし
立冬には、土用の丑の日のように全国的に決まった食べ物や行事があるわけではありません。
一方で、冬の始まりを迎えるこの時期には、寒さに備えて体をいたわったり、旬の食材を取り入れたりする暮らしが昔から続いてきました。
立冬の頃に旬を迎える食材を楽しむ
立冬の頃には、根菜やきのこ、魚など、秋から冬にかけておいしくなる食材が増えてきます。
昔の暮らしでは、季節に合わせて手に入る食材を食卓に取り入れることが自然でした。現在のように一年中さまざまな食材が手に入る時代だからこそ、旬を意識して料理することで、季節の変化を楽しむことができます。
特別な「立冬料理」を用意しなくても、温かい煮物や汁物、鍋などを食卓に取り入れるだけで、冬らしい雰囲気を感じられます。
冬を迎える節目として過ごす
立冬は、暦の上で冬が始まる節目です。
そのため、昔ながらの習わしを楽しむだけでなく、衣類や寝具を整えたり、家の中を冬仕様にしたりするなど、これから迎える季節に備える日として意識してみるのもいいでしょう。
秋土用が季節の変わり目を意識するきっかけになるように、立冬もまた、秋から冬へ暮らしを切り替える目安になります。
「今日は立冬だから何か特別なことをしなければ」と考える必要はありません。温かい食事を楽しんだり、冬物を少し準備したりしながら、季節の変化を感じるくらいでも十分です。
立冬の頃に気をつけたい暮らしのポイント
立冬を過ぎると、少しずつ寒さが増し、室内で過ごす時間も長くなってきます。
秋と同じ感覚で過ごしていると、思った以上に冷えたり、乾燥を感じたりすることもあります。冬を快適に過ごすためにも、この時期から少しずつ暮らし方を変えていきましょう。
朝晩の冷え込みに合わせて服装を調整する
立冬の頃は、日中と朝晩で気温差が大きい日もあります。
朝は寒くても日中は暖かいことがあるため、厚手の服を一枚だけ着るより、上着やストールなどで調整できるようにしておくと便利です。
家の中でも、足元が冷えると感じたら靴下やルームウェアなどを取り入れるなど、その日の気温に合わせて無理なく調整しましょう。
乾燥を感じたら早めに対策する
冬に近づくにつれて、空気の乾燥も気になり始めます。
暖房を使うようになると室内の乾燥を感じることもあるため、加湿器を使う場合は早めに状態を確認しておくと安心です。
加湿器をいつ頃から使うか、使い始める前に確認しておきたいことについては、こちらの記事も参考にしてください。
▶ 加湿器はいつから使う?使い始めの目安と乾燥対策のポイント
また、乾燥は肌にも影響しやすい季節です。顔や手など、普段から乾燥が気になる部分は、秋冬の季節に合わせて保湿ケアを見直してみるのもよいでしょう。
立冬を楽しむ過ごし方
立冬は、冬の始まりを知らせる暦の節目です。
寒さへの備えを始めるだけでなく、秋の名残を楽しみながら、少しずつ冬へ気持ちを切り替えていく時期でもあります。
秋の名残を楽しむ
立冬の頃は、地域によって紅葉が見頃を迎えていることもあります。
少し足を延ばして紅葉を見に出かけたり、近所の木々の色づきを眺めたりするだけでも、季節の変化を感じられます。
遠くまで出かけなくても、近場の公園や街路樹などを歩きながら、家族で気軽に紅葉を楽しむのもいいですね。
紅葉を近場で楽しむアイデアや、子どもと一緒に日帰りで出かけるときのポイントはこちらの記事で紹介しています。
▶ 近場で楽しむ紅葉狩りのコツ!子どもや家族と日帰りで気軽に楽しむ方法
秋の味覚を楽しめる時期でもあるので、旬の食材を使った料理や温かい飲み物を味わいながら、秋から冬へ移り変わる時間を楽しむのもいいでしょう。
温かい時間を楽しむ
立冬の頃になると、日が暮れるのも早くなり、家で過ごす時間が少しずつ長くなってきます。
温かい紅茶やお茶を淹れてゆっくり飲んだり、読みかけの本を楽しんだり、好きな音楽を聴いたり。照明を少し落として、落ち着いた時間を過ごすのも、この季節ならではの楽しみです。
秋の夜長を楽しむ感覚を残しながら、温かい飲み物やひざ掛けなどを取り入れていけば、無理なく冬のおうち時間へ移っていけます。
「夜の時間をどう過ごそう?」という方は、読書や音楽、照明の工夫など、秋の夜長を楽しむアイデアをまとめたこちらの記事も参考にしてみてください。
▶ 秋の夜長を楽しむ過ごし方|読書や音楽でゆっくり過ごす秋の夜
冬の楽しみを少しずつ準備する
立冬を過ぎると、冬ならではの楽しみも少しずつ増えてきます。
温かい鍋料理を作ったり、こたつでくつろいだり、冬のイルミネーションを見に出かけたりするのもいいでしょう。
「寒くなる前に準備を終わらせなければ」と考えるより、冬に楽しみたいことを少しずつ見つけておくと、季節の変化も前向きに感じられます。
立冬は、秋を惜しみながら冬を迎えるための小さな節目。暮らしを整えるだけでなく、これから始まる季節の楽しみに目を向けてみるのもいいですね。
まとめ|立冬をきっかけに、冬の暮らしを少しずつ整えよう
立冬は、暦の上で冬の始まりを表す二十四節気のひとつです。
11月7日頃を目安に訪れ、朝晩の冷え込みや日暮れの早さなど、少しずつ冬の気配を感じる時期でもあります。
冬物の衣類や寝具、暖房器具を準備したり、乾燥対策や温活を始めたり、温かい料理を楽しんだり。できることから少しずつ暮らしを冬へ切り替えていくと、寒い季節も過ごしやすくなります。
一方で、立冬の頃には紅葉や秋の味覚など、まだ楽しめる秋のものもあります。
「冬だから」と急いで切り替えるのではなく、秋の名残を楽しみながら、少しずつ冬を迎える準備をする。
そんなふうに立冬を季節の節目として意識すると、いつもの暮らしの中でも自然の変化を感じられるのではないでしょうか。
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